「今年の秋に介護老人保健施設を立ち上げようと思っている。施設長を探してほしい。」という依頼を受けた。

こう話すのは、とある病院の事務長さんだ。日本は現在高齢化社会に突入し、老健での医師求人が増加傾向にあるのだ。

一時は老健勤務を希望する医師は全くといていいほどいなかった。しかし、近年では勤務内容に苦が無いという話が徐々に広まったのか、希望者が増えつつあるのだ。特に初期臨床研修を終えたドクターたちから老健のバイトをしたいと申し出てくるケースが多いのだが、実際には経験のまだ浅いドクターに任せられる仕事ではないのが正直なところである。

なぜかというと、老健の仕事はほとんどが病棟管理と言っても過言ではないからだ。加えてこの病棟管理が至極難しい業務なのだそうだ。

入居者の容態を、現状そしてその後推移していくか把握し、経過に対し常に目を配る必要があるのだ。静的業務と言われれば確かにそうかもしれないが、その反面非常に神経を使うのである。また、経験豊富だからこそ対応・判断が的確且つ迅速にできなければならない事態も少なくないため、若手や経験の浅いドクターにはまだ任せられないという訳だ。

従って、長らくの勤務を終えて退職したものの、まだ現役として活躍したいと思う医師にはもってこいの職場ではないかと思う。入居者との年齢も比較的近いため、話も通じやすいというメリットも考えられる。

ただ、病院とは異なる職務内容になる為、年棒こそぐっと下がってしまうものの全国平均でおよそ1000万円の年棒だ。

まだまだ医療に従事したいとお考えのドクターもいるのではないかと思う。

考えるきっかけになれば幸いだ。

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